“静か過ぎるEVは危険”か?

 EVは静か過ぎて危険ではないかと言う方がいます。“擬似自動車音をスピーカーで流したほうがいい”みたいなことを言う方もいます。毎日EVに乗っているわたしにとっては、そんなことは全く感じません。それ以前に、この国の法律が“歩行者が外出するときは常に周囲に注意し、車の接近を感じたら直ちに忍者のように壁に張り付き、車を通行させなければならない。目や耳などに障害があり車の接近に気づく事が出来ないものは、必ず車の接近に気づくことの出来るものと一緒に外出しなくてはいけない。”みたいだったら静かなEVは確かに危険です。しかし、少なくとも日本の法律は,車がわに歩行者を安全に通行させる義務があり、車がうるさい必要はありません。確かに路地から出てくる車が歩道の手前で一時停止せずに車道の手前まで一気に進む、歩行者が先に気づいて事故にならないケースをたまに見かけて、この運転手さんがそのままEVに乗ったら確かに危険かもしれませんが。

 今のペースでEVが増えたところで、それが社会問題になるのは10年後くらいじゃないでしょうか。それより、家のガラスがビリビリ震えるほどの大音響のヒップホップで走る車を何とも思わないのでしょうか。

 ここまでは少し前に書いたのですが、このあと大きなニュースがありました。目の不自由な人たちの団体が静か過ぎる車が危険だから何とかするように国交省に訴えたというのです。道交法により目の不自由な人は白いつえを持つことが義務付けられています。しろいつえを持っていれば外出時の安全は保障されます。好きなところに自由に行く権利があります。車は、白いつえの人を見たら最大限安全に配慮する義務があります。法律以前の問題で、困っている人がいたら道を譲る、信号の状態を教えて、手を引いて道を渡らせるのが当たり前のはず。ちょっとでもふらつくとクラクションを鳴らしたり、点字ブロックの上に車を止めたりする人がいるのでしょうか。

 通学路を走る車がクラクション鳴らしっぱなしなら、猛スピードで走っても事故はおきないでしょう。通学する子供たちは、戦争中に民間警察官に監視されながら一列に並んで軍事教練のように国民学校に向け歩く小学生のようになるでしょう。

 もうひとつニュースで、車の騒音のほとんどがタイヤから出ているそうで、国交省はタイヤの騒音規制をするということです。EVやハイブリットもタイヤは同じものがついているんだから、上に書いたことと矛盾しているような感じもします。

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